イワハイラックス衣装制作その②です。
今回は実際に作ってみてどうか、という内容です。
🐾材料の購入
制作と購入を同時にやっていたので、若干前後しますが、まずは購入のお話から。
作ろうと思ったのは昨年の11月頃。
材料リストを作って、12月に蒲田のユザワヤへ行きました。
自作ということでまず必要だったのがトップスとなる灰色のTシャツの型紙ですね。
中の白いシャツはこの頃、自分で作るか、既製品を使うかで迷ってましたが、恐らく既製品はあるだろう、という想定で進めてみました。
Tシャツの型紙には材料も記載されていました。
ニット生地、ニット用糸、針、接着芯、伸び止めテープ……と。
今回、ポケットは必要ないので、その辺は工程をすっ飛ばせます。
替わりに、裾を長くしないとワンピース丈にならないので、型紙は書き写してサイズ調整が必要でした。
幸い、ニット用の針と型紙用のパトロン紙は持っていたので、ここではニット生地を……と思ったんですが、どうも季節柄なのか、在庫が全くなく断念。
胸元用のリボンと伸び止めテープ、あと使うか分からないけど接着芯だけ買って帰りました。
一方、ファー、ウィッグ、ニット用糸、ニット生地については4月に入って購入しました。
当初、日暮里のトマトへ行こうとしたのですが、祝日だったためか、トマトが全店お休みで、手ぶらで帰るのもなーということで周りの店を見て回りました。
運よく、無地でよく伸びるニット生地をゲット!
こんな感じの生地が手に入りました。伸び方、触り心地、模様もなし……!
どれをとってもいい感じです(と、この頃は思ってました)
また、獣耳用にウィッグパーツを購入したのですが、作る段階で芯がスッカスカになるのでこいつは断念。
ファー等残りの材料は後日、再び日暮里のトマトへ行きました。
どうも土曜日がベストみたいですね。
右がファーです。
このパックされているフェイクファーであれば、トマトはほぼ常時入荷されてるっぽいですね。
ただ、今回の獣耳は本来長毛ではないのですが…ボアよりはこっちの方がらしい感じがしたのでよしとしましょう。
糸はウィッグカラーに合わせて糸専門のお店で購入。
これで材料は整いました。
🐾ウィッグ制作
最初に手を付けたのはウィッグです。
正直、誰かの髪を切ったりとかやったことがないので、めちゃくちゃ不安だったのですが…
動画などを参考にしながら切り方のポイントだけおさえて作業を始めました。
ポイントとしては
①最初に房ごとにまとめる
②切る時は真横ではなく縦に細かく
③すきばさみを使って毛量を減らす
④ふかしを入れてボリュームアップ
⑤カチカチくんで固める
というところです。
以前アシストウィッグさんのキャンペーンで貰ったハサミがあったので、今回はそいつを使用。
すきばさみは、ダイソーのを購入していましたが、予備として散髪用のが家にあったのでそれを拝借。
作業をしながら切り比べてみたのですが、普通に散髪用のがマシでした。
ただし、メンテしていないのもあって、切れ味はそこまでよくない……
きーるーきっときるー♪
こちらが生の状態のウィッグで、アシストウィッグさんにメールを送って相談に乗ってもらって選んだものです。
いつもお忙しい中ありがとうございます。
まずは前髪の房を分けて髪留めで留めておきます。
イラストとにらめっこしながら割合が美しくなるように調整。
そこから、サイドヘアーを分けます。
後ろもゴムで留めておきます。
結構重量があって、この発砲スチロールタイプだとクランプに上手く固定できないのでグラつくのが非常にやりづらい……
多分、最初に後ろ髪から取り掛かった方が幸せになれる。
そこから作業に夢中だったので、途中経過の写真が抜けているんですが……
てんやわんやしながら切っていきました。
良く分からないのが、どこですきばさみ、どこで普通のハサミなのか、というところ。
先端に近い部分は恐らくすきばさみを使わないと、毛量のグラデーションが出来ないのかな、というところは何となくわかるのですが……
長さをばっさり行くときは普通のハサミのがいいんでしょうかね。その辺もすきばさみでやるべきなのか、ちょっと判断がつかなかったです。
こうして切っていった結果、前髪はこのような感じに
サイドヘアーはこのようになりました。
ぱっと見は本家とそこまで違いない気がするのですが……
このもみあげ的な何かが重たいせいで、いくら固めても落ちてきたり、先端が割れたりして大変でした。
ここだけに構うわけにもいかず、前髪を黒く染める作業へ
このようにビニール袋に穴を開けた状態で被せてマスキング。
先端だけが塗れるようにして、染めQをふっかけたのが上の写真です。
乾燥させて出来上がったのがこちら
多少ムラがあるのも「らしい」といえばらしいので、よしとします。
写真では分かりづらいですが、サイドのもみあげも白の染めQを吹き付けてます。
黒はすごく黒なんだけど、白は元々が薄いので分かりづらいっすね。
ここから反省点なんですが……
どうももみあげは中をすきばさみで梳いておくと軽くなるらしい。
カチカチくん丸ごと1本&水溶き木工用ボンドで強引に固めましたが、それでも結局落ちてくるので最終的には後ろ髪から少し髪を持ってきて、もみあげをつるし上げるという力技をやっていますw
次使用するまでにいったん直したいところだけど、今手を加えるのも怖いなぁ……
出来上がりは後程お見せするとして、次の制作です。
🐾獣耳制作
材料はこうです
- アシストボード5mm白(少量のもの)
- 先ほどのフェイクファー
- 瞬間接着剤
- スリーピン
- 糸
- ウィッグでも使った染めQブラック
下記の記事を参考に作ってみました。
◆毛束でカンタン♪リアルなケモミミの作り方◆ | クラッセ実験室ブログ
まず、アシストボードを切って、ちょっと大きめにファーを切ります。
以前作ってもらった獣耳と、お茶缶の大きさがちょうどいい塩梅だったので、このお茶缶でカーブを生み出すことにしました。
アシストボードを下記のようにカット。
そして、裏側に貼り付けるファーをカット。
正方形に切ってますが、この後カーブに沿って丸くしています。
常に生地は余るようにしないと、足りない時絶望します。
また、厚み分内側に折り込むので、余白がないとダメです。
ヘタすると芯が見えてしまうし。
元イメージはこんな感じ。実はそんなにファーって感じがしないんですよね。
ここで気付きました。
中に耳毛があるけど、このままだと色の差が分からなくなってしまうのでは?
講座にある、ウィッグを貼り付ける方式だと隙間が出てきてしまうし、なんか質感がおかしいのでやめました。
いくらふかしをやったとしても、不自然感ぱないです。
やはりファーにはファーを、ということか。
そこで急遽ダイソーに行き、ぬいぐるみ用のボアを探したら……ありましたよ!
ちょっと色は薄いんですが、このぐらいでも許容だと思って購入。
ぬいぐるみ用を耳の正面に接着剤で貼り、乾いてから裏側のファーをかぶせるように貼り付ける。
ちょっとシワシワになったのはミスりましたね。切り込みとか入れて、カーブに対応すべきでした。
なんとここまで、切る、貼る、しかやってません!!
このレベルなら、獣耳制作、実はそこまで難しくないんだなと。
きちんと乾くように、これまたダイソーで購入したクリップで固定。
大きさ比較にマジックを置きましたが、結構デカいかもしれないですね。
その後に耳毛用にファーも追加で貼り付けましたが……正直、ベースのぬいボアが見えなくなってわけわからない感じに……
そして、これも染めQで先端だけを黒くして、イラストの影みたいなのを再現します。
実際のところ、ああいう模様なのか影なのかがよく分かりませんが。
最後に、取り付け部分にスリーピンを縫い付けます。
結構大変ですが、以前やったクビワペッカリーちゃんの耳に追加のスリーピンを縫った時よりかは安定していたかも。
根元に2本、先端に1本。
芯ごとぶっ挿して縫っていきました。これで外れることはない。
糸は太めに結び目を作らないと、ファーの隙間から抜けるので注意です。
指が太くて玉留め苦手ですが、どうにかこうにか出来ました。
表に見えそうな糸はファーの毛をいじってごまかします。
できた完成品がこちらです。
なんだかわからねえw
ちょっと耳毛の毛量多くありませんかねぇ……まぁ、丸ければいいか。
そして、ウィッグと併せた完成品がこちらです。
まぁ、なんとなく分かるのでOK!!
🐾トップスの制作
さて、同時進行でもあったんですが、最もヤバそうなトップス制作です。
これは購入した型紙の手順通りに作っていくだけでいいんですが、改良点は3つ。
1.裾の長さを極端に長くする。
イワハイラックスちゃんは「履いてない」と噂されるような格好ではありますが、ワンピースぐらいには長い裾になっているので、股間が見えていません。
だからこその「履いてない」疑惑なんですよね。
故に、自分の股よりも若干長めに作らないとダメだってこと。
当日はスカートやズボンも履きませんし。(スパッツは用意しなければなりませんが)
初の裁縫ですが、型紙の裾部分を長くすればいいじゃん、っていうのだけは分かりました。
数十センチ長めに。ただそれだけです。
2.ポケットをなくす
イワハイラックスちゃんのトップスには胸ポケットがありません。
なので、簡単です。工程をまるっと無くすだけ。
3.襟元を少し下げる
中にワイシャツを着る以上、襟が見える形にしなければなりません。
Tシャツはわりと首を隠すような感じなので、若干カーブを変えてみたりしました。
これも書き写す時に手作業で深めにカーブを描いてます。
ただ、そうなるとパイピング布(襟の形状をきれいにしつつ厚くする布)の部分も長さが変わってくるので、ここは作りながらパイピング布を切る、というのでいいかなと。
実際の型紙と、布を切ったところがこちらです。
位置ズレが怖いので、慎重に切りました。
引っ張りながら切ったら間違いなく事故るし。
そうそう、この時チャコペンを使って印を入れたんですが、元々持っていた鉛筆タイプでは全く色がつかず、結局これもダイソーで紫のマーカータイプのチャコペンを購入。
このタイプは、数日したら色が消えるらしいですね。
この手のニットはチョークタイプとかも色がつきにくいので、こっちがおすすめです。
三角形のチョーク型も一応買いましたが……まぁまぁ色はついたかな……
結局、作るのに夢中で写真どころじゃなかったのですが、大体三日ぐらいで完成。
これが実現できたのは、金~日の時間を使ったのと、都合よく家族が旅行に行っているからで、家をフルに使って作業スペースに出来たからです。
これがなければもっと時間はかかっていたと思います。とにかく広い作業スペースがなさすぎ。
ミシンが良い感じに仕事をしてくれました。
いきなり本番でミスってはいかんので、はぎれで縫ってみてどんな感じか検証したりしてます。
とはいえ、袖とか結構ゆがみましたけども
そこまで悪目立ちする箇所でもないので良しとしましょう。
肩も変なところ縫ってしまったりとか。
色々合わさる箇所はこういうミスしがちなんだな、という勉強になりました。
縫ってアイロン、が大事。
あと、ミシンは低速でゆっくりと。
返し縫いはこれでもかってやっておけばまずほつれないでしょう。
そして、この後に染め作業だったんですが……
初めにちょろっと書いた通り、染めQで上手く染まらなかった。
何となく薄いんです。
原因は目が粗いので、隙間から染料が抜けてしまう、というところ。
これは想定外だったので、替わりのものを探しに行きました。
地元のユザワヤでは布えのぐがなく、近くの画材屋で埋もれていた布書液を購入
……これ大丈夫か?
思った以上にさらっとしている。そりゃ墨ですもの。
しかし、塗ってみると、少なくとも染めQよりかは色が出た。
若干の差ですが……
これは生地との相性が悪いのであって、布書液自体が良くないわけではないです。
結局水っぽいからこれも裏側へ抜けてしまう。
結局、布えのぐを急遽Amazonで注文。
この注文をする前にChatGPTを相談して決めました。
こちらを2本購入。「濃」って書いたから大丈夫だろ。
結論。
2本でギリギリ塗れた!!!
ベタベタ塗りすぎじゃないかってのもありましたが。
及第点の色ではないでしょうか。
ただ、下敷きに使ったのが画用紙だったので…………
たすけてChatGPT!!(´;ω;`)
最近のChatGPTくん、ノリいいよねw
なるほど、紙だからふやかせばいいと。
実際やってみましたが、まぁまぁ剥がれました。安心。
いずれ洗濯するし、剥がれるのは時間の問題かなー
という感じで、完成しました!!!
🐾完成試着
中のシャツも届いたところで試着
悪くないのでは!?
シンプルなデザインなので、このくらいでいいんですよ。
あとはメルカリで買ったルーズソックス、新しく購入する見せパン用のスパッツと。
元々このルーズソックスをせっかく買ったのでどうにか活かしたい、というのがイワハイラックスを選んだきっかけの一つだったんですが
こちら、前回の記事
でもお話した、E.Gスミスの50cmゴム無しルーズです。
なんと5万円が相場です。
メルカリなどで「ゴム抜きルーズ」とかで検索してみてください。同じのが出てくると思います。
今の復刻版が出てちょっと安くなったタイミングで5000円?ぐらいかで新品を購入したんですが、あの時は運が良かったとしか言いようがない。
実はもう一足普段用にテストも兼ねて使用している70cmの方があるんですが、数か月、数日おきに冬場の室内で履いただけで足裏に穴が空きましたorz
すげぇ勿体ない……
耐久性は良くないので、50cmの方はイベントだけで使っていこうと堅く決意しました。
そして、実際のフレチで着用した姿がこちらです。
靴はいいのがなかったのでイエウサギちゃんの時のを代用。
友人たちにもわりと好評でしたね。
裾はもう5cmぐらいあってもよかったかなー
座るとスパッツがちらほらと見えてしまった(汗)
あと、見えてませんが、尻尾は以前使っていたクビワペッカリーちゃんのを代用してます。
あれは安全ピンでシャツの裏に貼り付けると座れないので、ベルトに付けてます。
実際に着替えた時間もかなり短縮され、ファンデーションとか、メイク周りも簡素にしたのでとにかく速い、軽い、楽でした。
今後は、荷物が多い時や、何かしらのオフイベント用として使うことにします。
以上!!
次は夏コミで新作衣装が間に合うかどうか……ですね。間に合わなければまたこちらをお披露目するので、良かったら見に来て下さい!